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アクアリウム [須藤真澄]

 山口美由紀さんに引き続いて、須藤真澄さんの漫画を物置から掘り出してきました。
 いやあ、あるもんですね。出るわ出るわ、十冊以上の本が発掘されました。
 今日はその中の一つ、『アクアリウム』についてご紹介したいと思います。
 
 

アクアリウム

アクアリウム

  • 作者: 須藤 真澄
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: コミック

 『アクアリウム』は魚好きの女の子、杢子ちゃんのお話です。
 幼児期から大人まで、杢子の生涯についてお話は展開します。

 およそこの世の生き物は、『水の世界』からこの世へと旅だっていくのです。
 人間は幼児期にその目が『固まる』まではこちらの世界と水の世界両方を見れます。
 そして魚たちの暮らす水の世界には杢子の大好きな『おじいちゃん』がいます。
 『おじいちゃん』は水の世界の長老的存在、『御大』と呼ばれていましたね。
 水の世界の人をこちらの世界に送り出す役割です。まあ誰でもできるようですが。
 そして仲良しの杢子は人間の中でも珍しく、魚たちの声を聞くことができるのです。
 更に叔母のしずかと一緒に居る時は魚たちの水の世界での姿も見ることができ、
 しずかの書いた絵に触れると、おじいちゃんとお話することもできます。

 話が生涯にわたっていて、めっちゃくっちゃ長いので、
 私の稚拙な文章力では上手く表現することができません(泣。
 なんというか、不思議な作品ですよね。
 須藤さんの魅力全開というカンジでしょうか。
 まず杢子の存在というのが不思議ですね。
 彼女は水の世界とこちら側とをつなぐ存在・・・とは言い過ぎでしょうか?
 杢子はおじいちゃんやまわりの人たちとふれあい、いろんなモノを確かめていきます。
 その中で、水の世界からこちら側に生まれてくる意味が分かってくるのです。
 それはこちら側では杢子とその周辺の人たちの中でのお話にすぎませんが、
 水の世界ではとても大きな問題だと思うのです。
 多分杢子達が考えている以上に、彼女たちは重要な存在なのでしょうね。

 結局水の世界とは何か?そういう根本的な疑問が生まれてきますが、
 多分須藤さんも分かってないんじゃないかなー。
 おそらく答えを出すことはできないでしょう、いつか死んでそこに帰るまでは。
 ただ、私が考えたのは、『戻る場所』ということ。
 すごいどうでもいいとか思った人もいるでしょうが、これは重要だと思います。
 人が死んで、その魂(あるいは精神でもかまいませんが)がどこに行くのか。
 それは多分ほとんどの人が一度は考えてたことのある議題でしょう。
 かくいう私も何度も布団の中で考え、恐怖しました。
 死ぬとどうなるのか、天国や地獄に行くものでしょうか。
 それとも『DeathNote』の様にただ無くなるのでしょうか。
 ただなくなる、そうだとしたらそれはとても怖いことでしょうね。
 自分という存在が完全になくなってしまうという恐怖は何者にも勝ります。
 ある日寝て、永遠に目が覚めなかったら?そう考えたことはありませんか?
 とても怖い。それを考えて眠れなくなったこともあります。
 この場合、死んだ後帰る場所があるということは大きな救いです。

 おそらく水の世界では今までこちら側で生きてきた記憶は残るのでしょう。
 だから多分『主』は水の世界なのです。
 こちら側で感じたこと、考えたことを水の世界に持ち帰る。
 そうして生を繰り返して、いろんなものを手に入れていく。
 ただ、困ったことに『だから?』と聞かれたら何も答えられませんよ。
 だって水の世界でどういう暮らしをしているのかとかまったく予想がつかない。
 多分、で良いんですよ、だから。
 
 
 ちなみにこの『アクアリウム』、なんと映画化されております。
 かなり昔の話になるんですがね。
 残念なことにDVDやビデオは発売されていないようです。
 どこぞで見る機会があったら、ぜひ見させていただきたいものですね。

 あ、ちなみに私、一応クリスチャンなんで、そこんとこよろしくお願いします。
 今回いろいろスレスレの発言多いんですけど・・・。(汗

 
 
 
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