ＭＯＯＮ

　私はゲーマーです（笑）。
　ただ、私の好きなゲームはほとんどがかなりマイナーな作品です。
　なんていうんでしょうか、世間一般で人気になる作品に食指が向かないのですよ。
　もちろんＦＦやＤＱなど、有名作品で好きなものもあるんですがね。
　そんな私が今回もマイナーではあるが、自信をもっておすすめする作品があります。
　それがこの『ＭＯＯＮ』！！
　『ほのぼのＡＶＧ』もしくは『長期滞在ＡＶＧ』です。
　
　

MOON

• 出版社/メーカー: アスキー
• 発売日: 1997/10/16
• メディア: ビデオゲーム

　『ＦＡＫＥ　ＭＯＯＮ』というゲームがありました。
　ある日ドラゴンが月を飲み込んでしまい、それを勇者が倒しにいくというものです。
　主人公はそのゲームが大好きで、ある日の夜もプレイしていました。
　『ゲームなんてやめて早く寝なさい』という母親の声。
　彼はテレビを切って布団に入りますが、何故かテレビが自然についてしまいます。
　不思議に思った彼がテレビをのぞくと・・・、
　なんと、テレビの中に飲み込まれてしまいました。
　テレビの中は『ＦＡＫＥ　ＭＯＯＮ』の世界、彼は透明な存在になっていました。
　ある家を訪れると、老婆が彼を事故で死んだ孫と勘違いします。
　元の世界へ戻るため、彼は世界に散らばる『ラブ』を集めることになります。
　
　
　
　『ラブ』とは、なんだかよくわかりません（笑）。
　この世界の勇者は、経験値稼ぎと称して善良な野生動物を虐殺しています。
　殺された彼らの魂を探し、元の体に戻してやれば、『ラブ』がもらえます。
　他にも住人たちの望みを叶えてやったり、話を聞いてやったりしてももらえます。
　つまりこのゲームは、『ラブ』を集める物語なのです。
　また世のＲＰＧへの皮肉もこめられているというわけです。
　

　ちなみにこのゲーム、戦闘などは一切ありません。
　ぶっちゃけ『ラブを集める気全然ない』なんて方もいらっしゃると思いますね。
　それでいいと、私もおもいます。
　日がな日中移ろう景色をのんびり見ているのもいいでしょう。
　釣りにいそしむのもいいでしょう、探検しまくるのもいいでしょう。
　百人いれば百通りの楽しみ方があるのがこの『ＭＯＯＮ』なんです。
　究極のほのぼの系のグラフィックに、心から癒されるんです！
　謎のＭＯＯＮ語が私たちの頭をもみほぐしてくれるんです！
　
　

　
　最近のゲームというのは、登場人物もモンスターも非常にリアルになっています。
　それもグラフィック技術が向上したからでしょうが、同時に残酷になりますね。
　たとえばゾンビをばんばん銃で撃つゲーム、
　シリーズを追う毎に表現が過激になっていきます。
　ＲＰＧも凶悪なモンスターが細部まで生きてるかのごとく作られています。
　いえ、実はそんなことを言いたいわけではないんですね。
　ゲームのなかでは、確かに何をしてもいいんです。
　現実世界の鬱憤をはらすために、モンスターを虐殺する方も多いと思います。
　それはすなわち、ＭＯＯＮに出てくる極悪勇者と同じことをしているのです。
　別に責めているわけではないんですよ？
　そういうわけではなくて、ただ戦闘とか、アクションとかと無縁なゲーム、
　このＭＯＯＮはそういう意味で非常に画期的だと思います。
　ＲＰＧの世界、しかも勇者が登場する、しかしそれは自分ではない、
　空想世界の住人になって、勇者を眺めてみると、意外にとんでもないですね。
　『私の家に勝手に入って服をとっていった！』
　『ウチの飼い犬をモンスター扱いして殺していった！』
　こんなことが見えてきます。
　私たちが日頃ゲームでやっていたことが、そのまま跳ね返ってきます。
　私はここで何か結論を出すつもりはありません、というか考えつきません。
　ただ、ゲームについていろいろなことを考えさせられるゲーム。
　それがこのＭＯＯＮだと言いたいのです。
　
　もちろんそんなこととは無関係に、ほのぼの和めるゲームであります。
　黄昏キャニオンや、貝クジラの入り江からの景色はすばらしいものがあります。
　制作スタッフが気合い入れたグラフィックをどうぞ、心ゆくまでお楽しみあれ。

　
　ちなみにイベントは〈全て隠し〉です・・・（笑）。
　手間を惜しまず、時間をかけてプレイしてください。

　
　追伸：駄文ですいません・・・（汗）。
　
　
　
　　
　
　
　
　
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