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灼眼のシャナ [小説紹介]


 復活記念第一弾は、小説紹介とさせてただきます。
 この一年でかなり守備範囲が広がり、少女小説だけでなく、なんといいますか、こういったライトノベルの類にも手を出すようになりました。
 他にもゲームやらアニメやら色々とご紹介したい作品はいっぱいあるのですが、まずは一年間で一番気に入った作品を。
 高橋弥七郎さんの「灼眼のシャナ」シリーズです。
 
 
 
灼眼のシャナ (電撃文庫)

灼眼のシャナ (電撃文庫)

  • 作者: 高橋 弥七郎
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 文庫


 
 
 普通の男子高校生の坂井悠二は、ある日不思議な出来事に遭遇する。
 突如世界が色を失い、全ての事象が停止したのだ。
 その中でうごめくのは自分と、不気味なマネキンその他の人外の存在。
 なぜか狙われた悠二を助けたのは、炎のような真紅の髪をなびかせた灼眼の少女だった。
 決して歩いてはいけない隣の異界から来た「紅世の徒」。
 人間を喰らい、世界の均衡を乱す彼らを狩る「フレイムヘイズ」。
 そして「紅世の徒」に自身の持つ根源の力、「存在の力」を喰われて「トーチ」と呼ばれる残り滓となってしまったという坂井悠二。
 運命的な出会いをした「炎髪灼眼の討ち手」と彼は、「紅世」を巡る様々な事件に巻き込まれていく。
 そして悠二に隠された謎とは・・・。

 
 

 
 嗚呼相変わらず文才がない・・・。
 この一年で多少の進歩が見られると思ったのにトホホ・・・。
 さて、そんな愚痴はともかく、これは男性向けのライトノベルで有名な作品の一つです。
 異世界の住人、「紅世の徒」は、この世に渡り来て好き勝手をしているのです。
 彼らはそこに在る為の根源の力、「存在の力」を人間を喰らうことで奪い、それらを「自在」につかって、気ままに己の欲望を満たしています。
 しかし「存在の力」を奪われるということは、その人が「居なかった事になる」ということです。
 つまり、両親がいなかったことになる子供、またはその逆。
 あるいは同僚、上司がいなくなった職場など。
 世界が本来そうあるべきだった「調和」を崩し、歪みをもたらしてしまうのです。
 この歪みが拡大することで、この世と「紅世」、両方に甚大な災厄が生じる可能性を、一部の強大な「紅世の徒」たる「王」達は危惧しました。
 一行に狼藉をやめようとしない同胞達を、彼らは討滅する決意をしました。
 そんな彼らの討滅の道具として契約したのが、「フレイムヘイズ」と呼ばれる人外達です。 
 
 
 
 
 昨今の作品は総じて文章のレベルがイマイチ。
 ストーリー構成やアイディアの魅力に比べ、あまりにも文章が追いついてきていないというのが傾向です。
 それらに比べてこの「灼眼のシャナ」シリーズはとても巧みな文章で、読み手を楽しませてくれます。
 一人称と三人称が細かく入れ替わり、登場人物達の心理描写もさることながら、思わず笑いがこぼれる軽妙な状況描写は定評があります。
 本来タブーの一種とされる書き手側の発言(に近い描写)も試みられており、その表現の多様さには驚かされるものです。
 
 
 もちろん「男の子」が好む戦闘描写や、個々の固有能力などもばっちり押さえています。
 専門用語や戦闘システムなどは最初は分かりづらいものですが、ある程度把握してしまえば魅力の一つです。
 とはいっても私から見れば、決して難しい方ではないように思います。
 それらはある一方向に統一されているので、まぁ例を挙げてしまえば、「とある○○の後略」程ではないと感じました。
 細かい設定というのは、時として作者の自己満足に陥りがちですからね。
 「シャナ」はぎりぎりのラインを見極めていると言えましょう。
 とかく男の子達はこういった凝った設定の活劇が大好きですしね。
 

 
 ところでアニメも出てますよー。
 豪華な声優さん達を据え、秀逸なシナリオは原作を知らない人でも楽しめると思います。
 まだまだ原作の方が底を見せない展開なので、その辺りを加味したシナリオになっていますね。
 よくぞあそこまで煮詰めたといったところでしょうか。
 個人的には、最後まで教授と千変が頑張ってくれたのが、よかったです(笑)。
 DVDでは声優さん達のコメンタリーもあるのですが、なかなかそちらも面白いですよ。
 「灼眼のシャナたん」という特典もあるそうなのですが、残念ながら見る機会がありませんで。
 最近YouTubeで見てみたのですが、よくぞあそこまでキャラ崩壊させたものだと(笑)。
 公式・・・と言っていいのでしょうか?
 その縛りのなかであのようなハチャメチャな番外編、というかお遊びをするというのは、前代未聞だと思いますよ、私は。
 
 
 他にもマンガやゲームなど、様々な形でメディア展開をしています。
 連載も順調(?)に進んでいますので、今からでも十分間に合う、おすすめの逸品です。
 どうぞ書店でみかけたら、是非手にとってみてください。
 
 
 
 
 
 

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愛輝

先日は、訪問と温かいメッセージをありがとうございました。
モルギフさんも更新停滞していたのですね…。
復活おめでとうございます!

一人暮らし、どうでしたか?
いつの日かチョコッと感想聞かせてください。

灼眼は…見たことないんですよねー、何となく。
いつか機会があったら見たいんですが、
最近は学校の図書室の本も、前よりは読まずに
貸出期間を更新して延長しっぱなしです。
by 愛輝 (2009-04-14 01:15) 

三天寺

シャナはアニメの曲ぐらいしかわからず内容サッパリです。
ライトノベルは全然読んだことないですが少し興味がありますね。
by 三天寺 (2009-04-21 05:40) 

mコミュ

はじめまして☆
素敵なサイトですね^^応援してますよ♪

by mコミュ (2010-05-12 11:07) 

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